東京スカイツリーは日本の未来を変えるか?

竣工は来年12月で、開業は2012年春の予定とのことであるが、テレビなどでも話題になり既に大勢の見物客で賑わっているという東京スカイツリーの現場に行ってきた(4月29日)。

行く前までは単なる野次馬根性で、完成前の写真を記念に撮っておきたいというくらいの気持ちでしかなかったが、実際に自分の目でみて、また、雰囲気を肌で感じ、イメージが一変した。これは、計り知れない経済効果が期待できるし、そう願いたいという気持ちになった。既に経済効果の試算はいろいろ公表されている一方で、否定的な意見も数多くある。そもそも地上波による放送が本当に今後も必要なのか。現在の東京タワーで十分であり、スカイツリーは無用の長物であると。

しかし、そのような批判とは無関係に現場の雰囲気は非常に前向きであり活気づいていると感じた。訪れる人たちはその呆れるくらいの巨大さに一様に感心し、純粋に楽しんでいる。地元の人と思われるお年寄りたちも見物客を相手に工事の状況や日々の変化などの薀蓄を語り、この年になってこんなものが出来るとは思ってもみなかった、長生きはするもんだと嬉しそうに話している。TV局のカメラも2台ほど見かけた。アマチュアカメラマンも大勢いるし、絵を画く人もいる。多数のクレーンが林立する建築現場は「工場萌え」にも通じる底力と美しさがある。

単なる珍しさではなく、巨大建造物の持つ力に人々は引き寄せられているかのようである。失いかけた日本の自信が取り戻せるのではとの淡い期待も抱かせる。東京タワーが1つの時代の象徴であったように、東京スカイツリーは新しい時代の色々な意味での象徴となるであろう。


以下の写真はPanoramioに登録したもの。クリックすると正確な撮影場所がわかります。

吾妻橋から。この日の高さは358m。最終的には634mだから、その巨大さは想像を絶する。手前の船はお台場間を行き来する水上バス「ヒミコ」。浅草駅の近くなので、橋の上には大勢の人が写真を撮っていた。


スペーシアと屋形船を前景に。ここは穴場らしく3人くらいしかいなかった。隣で撮っていたおじさん曰く。「今日は風があって水面が波立っているため映らない。雲があった方がいいのに残念だ。」なるほど、その通り。



近くで見るとその高さに圧倒されます。携帯で撮っている人たちは全然入らないと嘆いていた。18mmで撮ってもこんな感じです。



テレビとかでもよく紹介される撮影スポット。でも逆光なので写りが悪い。昨日長野からこの為に来たという人がいた。テレビで見て居ても立っても居られなくなったという。別の人が「ここは朝早いうちじゃないとダメだよ」とぼそりと一言。若い女の子3人は「わー!エッフェル塔みたい」とはしゃいでいた。確かに雰囲気は似ている。634mの完成した状態で水面に映った全体を入れるのは魚眼じゃないと無理だろう。